うごくりんごさん

アラフォー女子の日常。小さな幸せ♡

あいちトリエンナーレ2019見てきました!~愛知芸術文化センター編2~

こんにちは、りえです^^

 

今日は、「あいちトリエンナーレ2019」について、前回書ききれなかった分の愛知芸術文化センターの展示の内容と感想を書いていこうと思います!

 

前回の記事はこちらです↓

 

rie-2525.hatenablog.com

地下2階の作品

ピア・カミル

実は前回の記事を書いたあと、また別日に、愛知芸術文化センターを訪ねていました^^

その時に前回も撮影して記事にのせていた地下2階に展示されたピア・カミルさんの《ステージの幕》が、展示内容を変更されていたので、再度撮影しました。

それが、こちら↓

 

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ピア・カミル《ステージの幕》※展示内容変更後

・・・お分かりいただけますでしょうか?

作品の下の方がまくりあげられています。

そして、写真では伝わらないのですが、もともとは流されていたバックミュージックも、流されてはいませんでした。

元を知っているだけに、ちょっとさびしいな・・・と思いました。

加藤 翼

地下2階の展示作品をもうひとつご紹介します。

二度目の訪問で見ることができました!(一度目は単に時間がなく見れなかった。。)

その作品は、加藤翼さんの《Woodstock 2017》《2679》です。

 

こちらは二つの映像作品となっていて、どちらも楽器を演奏している映像です。

でも、ただ普通に演奏しているのではありません。

普通ではまずありえない状況の中、必死に音を奏でようとしている出演者の姿に目が釘付けになってしまいました!

 

私も少し楽器をやっていたことがあるので、楽器が壊れてしまうのではないかとハラハラしながら食い入るように映像を見ていました^^;

楽器をやっている(いた)方も、そうでない方もどちらも楽しめる作品だと思いますので、是非見てみてください☆

8階の作品

まず、愛知芸術文化センター8階の展示についてです!

前回は今村洋平さんの作品について感想を書きました。

今日は、その他の作家さんの中で特に印象に残ったお二人について作品の感想を書いていきます!

タニア・ブルゲラ

その他の作家さんの作品の中で特に印象に残ったのは、タニア・ブルゲラさんの作品です。

 

展示室の入り口で私が目にしたのは、手にスタンプを押されてから展示室内に入っていく人たち・・・。

「いったい何のスタンプだろう?」

疑問を持ちつつ私の手にもスタンプが押されました。それは数字でした。

そして展示室内に一歩足を踏み入れると・・・

「??!!」

なんだかよくわからないけれど、目と鼻に不快な強い刺激を感じました!

さらに展示室の奥に進み小さな部屋のドアを開けると・・・

「!!!!!!!!」

刺激がさらに強くなり、私は耐えられなくなってすぐに展示室を出てしまいました。。

展示室を出てからも不快感はしばらく残り、他の展示室を見ているうちにだんだんと薄らいでいきました。

 

実は、あの展示室はメンソールを充満させているそうで、それによる刺激で観客の涙を誘発させようというものだったのです。

そして、あのスタンプは、2019年に国外へ無事に脱出した難民の数と国外脱出が果たせずに亡くなった難民の数の合計数だったのです。

 

・・・なるほど。

タニア・ブルゲラさんは、きっと、この作品によって難民の問題を私たちの頭に体に心に強く刻み込ませようとしたんだろうなって、思いました。

 

ただ掲示された数字を見るだけよりも、直接自分の手にスタンプで押された数字を見る方が確実に記憶に残るし、体に普段感じないような刺激を感じれば強い印象となりうるし、それらが心に与える影響は計り知れないと思います。

 

私たち日本人は、「難民」というと遠い国の人たちのことと思って、あまり普段考えることもない人が多いと思います。私もそのひとりです。

 

けれど、この展示を見る(というか五感で「感じる」と言うほうが正しいかもしれません)ことによって、否が応でも考えずにはいられなくなります。

本当にすごい展示だと思いました。

 

ただひとつ残念だったのは、涙が出るまで展示室の中にいられなかったことでした(T_T)

刺激にめっぽう弱い人間である自分が、少し嫌になりました^^;

 

こちらのタニアさんの展示は彼女の意志によって今は閉鎖されていますので、これから行かれる方は見ることができないのですが、またいつか再開されることがありましたら、是非体験していただきたいです!!

袁廣鳴(ユェン・グァンミン) 

それから、8階の展示でもうひとつ印象に残っているのが、袁廣鳴(ユェン・グァンミン)さんの作品です。

《日常演習》《トゥモローランド》という二点の映像作品を出されています。

この二作品、映っているものは全く別の風景なのですが、どちらもとても不穏な空気感が漂っていて、不自然な感じもして、見ていてなんだか怖いなと思いました。

 

なぜそう感じたのだろうと考えてみると、二つの作品から

「平穏な日常は突然壊されてしまう可能性に満ちている」

ということが伝わってきたからかなと思いました。

だからこそ、当たり前に思わず毎日を大切に生きていきたいと思いました!

 

見られていない方は一度直接見て感じていただきたいので、詳しい内容はあえて書かないことにしました。

 

※詳しい内容は書かないと言ったばかりですが、ひとつだけ注意していただきたいことがあります!

この映像作品は途中で突然大きな音がするところがありますので、ご注意くださいませ!!

小さなお子様はもちろん、私のように刺激に敏感な方も^^;

10階の作品

お次は、10階に展示されている作家さんで印象に残った作品について書きます。

田中功起

 前回はウーゴ・ロンディノーネさんの作品について書きました。

今日は、田中功起さんの作品《抽象・家族》について書きたいと思います!

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田中功起《抽象・家族》

広い展示室内には、何枚かの抽象画と写真、ひとつのダイニングセットが展示され、そして三つの映像が流されています。

それぞれの展示物と映像はリンクしています。

映像には海外にルーツをもつ年齢も性別もばらばらな四人と、社会学者の方、そして田中功起さん自身も少し登場しています。

 

映像の中で、四人はともに共同活動をしながらお互いのことを話し合います。

一緒に料理をしたり、食事をしたり、抽象絵画を描いたり・・・。

その姿はとても自然で、見ているうちに四人が本当の家族のように見えてきたほどでした。

 

ハーフなどで親が海外にルーツを持っていたりして、外見に違いがあるというだけで差別を受ける・・・。

私にはそういった経験はありませんが、海外にルーツをもっていなくても、個人差で体の特徴が少し違うだけでも差別を受けることはあります。

その経験はあるので、少し自分のそんな経験と重ね合わせて見ていました。

 

けれど、この四人の方々は、私の経験した差別とは比べ物にならないくらい大変な思いをされてきたんだと思います。

それを淡々と話す姿を見ていて、本当にすごいと思いました。

そして、最後に田中さんに対してかけられた言葉・・・感動しました!!

 

こちらの作品は9月8日現在、田中さんの意志により通常は展示室が閉鎖されています。

(一部、アッセンブリー企画では入場可能な場合があります。詳しくは記事の最後にのせています、あいちトリエンナーレ2019公式サイトをご参照ください)

 

展示室に入って作品を見ることはできないのですが、展示室の入り口に来場者への田中さんからのお手紙が置かれています。

このお手紙には田中さんの思いが詰まっています。

そして、このお手紙に記されたリンクから映像作品を見ることが可能です!

閉鎖されているからと素通りせず、是非このお手紙をもらってリンクから映像を見ていただきたいです!

とても素晴らしい映像です!!

まとめ

今日は前回より少し長くなり、しかも写真が少なく読みづらく感じた方もいらっしゃるかもしれません。。

申し訳ないです m(._.)m

夢中になると写真を撮るのを忘れてしまうのです(汗)

 

現在展示が閉鎖されている作品についても書きましたが、それは、見れなかった方にも作品の素晴らしさを知っていただきたかったという思いもあり、書かせていただきました。

 

そして、ここに書けなかった作家さんの作品にも素晴らしいものがたくさんありました!!

前回から繰り返しお伝えしていますが、まだ行かれていない方は是非、あいちトリエンナーレ2019、見に行かれることをおすすめいたします♪

 

今日も最後までお付き合い、ありがとうございました^^

 

aichitriennale.jp